Angenieux 35mm F3.5 Type-X1
 このレンズの特徴は、まず第1にレトロフォーカスのType-R1と比べると、大変コンパクトなレンズだということです。沈胴タイプのレンズを沈胴したぐらいしかないので、M型ライカに着けて首からぶら下げても安定しています。
 次に絞りレバーが変わっています。角のような突起が3つ付いています。これを指で回すのですが、レンズ保護用のフィルターを装着するとかなり使いにくくなります。しかし、最近1番出番が多いレンズとなっています。それまでは、初代ズミクロンが35mmレンズの標準的存在だったのですが、当たり前過ぎる描写だけでは満足できなくなってきたからです。

 ライカLマウントのレンズは、かなりコンパクトで軽いレンズです。35mmフレームのあるM2やM4に着けて撮影しています。このレンズは、アンジェニューらしいブルーのコーティングです。



 冬が来ると、どうしても能登へ行きたくなります。天気は悪かったのですが、まさか少し前まで雪が降っていたとは思いもしませんでした。私が到着した時にも、幸い屋根に雪が残っていました。写真は、いつも撮影するポイントへ行く途中の私の長靴跡です。雪があるかないかで、作品の印象がかなり違ってきます。



 さて、その場所から見た景色です。小さな入り江を利用した漁港があります。狭い湾を囲むように、住宅が軒を連ねています。急な斜面にも、所狭しと住宅がひしめいています。LeicaM3で撮影。(’10.2)



 最近、絞り値をf5.6にして撮影することが多くなりました。アンジェニューのレンズの場合は、ベールを掛けたような描写が人気の秘密かなと思っていましたが、プリントを大きくする前提で絞りを少し絞り込んで撮影するようになってきました。それでも、アンジェニューらしい柔らかさというか少しベールを掛けた感じが残っています。作例は、近接撮影なので被写体を大きく撮っているの安定感がありますが、風景のように遠景の場合は単なるピンボケ写真と変わらないようになってしまいます。大伸ばし前提の試写を進めていこうと思います。α7Sで撮影。絞りf5.6。(’20.05)



 令和5年は、テッセンの開花も早かったです。スナップ用のレンズとして使っているのですが、最近は28mmレンズに押されて出番が少なくなってきているので、花の接写に挑戦してみました。絞りは開放です。アンジェニュー特有の柔らかい描写です。若干ベールを掛けたような描写になっています。背景が黒く沈んでいるので安定していますが、明るい背景だとフレアーが酷くなります。α7Sで撮影。(’23.04)



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